神戸市民交響楽団(以下、KCO)は1970年に発足した、団員数約90名の団体です。2009年に「創立40周年記念誌」を作成するに当たり、団員に「あなたがKCOに入団したきっかけは何ですか?」というアンケートをとりました。その結果は、

①団員の紹介(33%)
②練習場所が良い(15%)
③ホームページを見て(10%)

の順となっています。そして、「KCOのどこが気に入っていますか?」とのアンケートの結果は、

①雰囲気が良い(33%)
②練習場所・時間(27%)
③団員の構成が幅広い(20%)

となっています。

ホームページを見て入団した人が多いことや、練習場所・時間が入団の前後を問わず多いことも興味深いことです。また、団員の構成が幅広いという点は、年齢はもとより、主婦や学生を含めて色々な職業の人が参加しているということです。

 活動としては、年2回の一泊二日の合宿に続く2回の定期演奏会(神戸文化ホール)を開催しています。最近の活動としては、2012年と、2013年のコープこうべ第九合唱団との「第九」コンサート(兵庫芸術文化センター)、2008年の出合小学校(明石市)での演奏会(エルガー:行進曲「威風堂々」他)、そして、2009年の西区民センター(神戸市)設立20周年記念コンサート(ベートーベン:交響曲No.6<田園>他)と多彩な活動をしています。

 KCOは40年の活動を通じて確立されてきた「人のつながりを大切に、お互いに尊重しあい、思いやり、そして、自主的に運営する。」を基本的な活動指針としています。
 組織の運営に当たっては人・物・金の三つが必要といわれています。KCOに当てはめますと、

①人の面では演奏する人も企画しそれを実行する人も団員自らが行う。
②物の面では特殊な楽器の購入は団が行い、保管・維持は団員が行う。
③金の面では団の運営費用と演奏会の費用も団員が支払う。

となります。
 そして、年2回の総会と適宜、臨時の総会を開いて、みんなが参加し、自由に意見が言える運営を心がけています。最近では、練習中にベビーシッターに来ていただき、子育て中の団員が安心して練習に専念できる環境を整えることも行っています。

 KCOは数々の発足当時の苦難を克服し、阪神・淡路大震災を乗り越え、2000年のドイツの演奏旅行を経験し、90名の団員を抱えた大きな組織となり、発足当初は夢であった大曲にも挑戦できるようになりました。これは、演奏会に足を運んでくださる聴衆の皆さんを初めとして、多くの応援をしてくださる方々のお陰と感謝しています。更なる飛躍を目指して皆様に愛されるKCOにしていきたいと考えています。今後もこれまで以上のご支援・ご指導をよろしくお願いいたします。

神戸市民交響楽団
団 長  岡村 正義